この記事では現在で日本が抱えている社会問題(社会課題)を一覧化して紹介しています。
よくある意見として、社会問題を知れば知るほどに、将来に対する悲観的な気持ちも湧いてきますが、まずは知ることが解決に向けた第一歩です。
今回紹介していく国内における社会問題の中には、聞いたことがあるものから、初めて聞くような社会問題もあると思います。
これを機に知ってもらうだけでも良い機会だと思うので、是非参考にしてみてください。
また、これからのビジネスを考えていく上では社会問題を解決する視座が必須となりますので、ビジネスチャンスのリストという観点で読み進めていくのもおすすめです。
社会問題(社会課題)とは?
社会問題(社会課題)とは、社会の欠陥や矛盾から生じる諸問題のことです。
社会問題(しゃかいもんだい)とは、一般に広くその存在が知れ渡っている未解決の普遍的な問題・懸案事項のこと。
Wikipediaから引用
社会問題には
- 労働問題
- 人口問題
- 人種問題
- 都市問題
- 農村問題
- 住宅問題
など多岐にわたりますが、所得格差や少子高齢化といった社会問題が一昔前から懸念されてきました。
マイクロプラスチックや待機児童など比較的新しい問題も次々に社会問題化してきています。ここからは日本国内で顕在化してる問題を紹介します。
貧困
貧困は大きく「絶対的貧困」と「相対的貧困」に分けられ、発展途上国などに見られる最低限の生活も出来ない絶対的貧困と、私生活などで自由に使えるお金が国内平均の半分に満たない相対的貧困に分けられます。
日本では後者の相対的貧困が問題に挙げられています。
厚生労働省の発表によると1985年には12.0%だったのに対し、2015年には15.7%と約6人に1人は相対的貧困に該当する状況になっています。
介護離職
介護離職とは、仕事と家族の介護の両立が難しくなり、結果的に仕事を辞めざるおえない問題のことです。
厚生労働省の雇用動向調査によると、2019年における個人的理由で離職した人は約579万人で、そのうち「介護・看護」の理由で辞めた人が約10万人と発表しています。
多くのケースで親の介護が必要になる年齢は40~50代で、企業からすれば経験を多く積んだ社員が辞めることになるので、経済的にも大きく影響を与えています。
少子高齢化
日本では人口に占める高齢者の割合が増加する「高齢化」と、出生率の低下により若年者人口が減少する「少子化」が同時に進行する「少子高齢化」が問題となっています。
財務省の資料によると、約40年後までに65歳以上人口は横ばいで推移する一方で、20歳~64歳の人口は大幅に減少し、高齢化率は約10%程度上昇することが見込まれると発表しています。
買い物難民
買い物難民(買い物弱者)とは、高齢者等を中心に食料品の購入や飲食に不便や苦労を感じる人が増えてきてる問題のことです。
高齢化や単身世帯の増加、地元小売業の廃業、既存商店街の衰退等と様々な理由により、 過疎地域のみならず都市部においても「食料品アクセス問題」として社会的な課題になっています。
令和2年に農林水産省が調査した結果によると、東京を含む全国1,741市町村に対してアンケートを取ったところ、回答市町村の1,069市町村(約86%)が何らかの対策が必要と回答していて、社会問題化しています。
出典:農林水産省「食料品アクセス問題」に関する全国市町村アンケート調査結果
人口減少社会
人口減少社会とは、国内における出生数よりも、死亡数が上回ることが続いた結果、人口が減っていく社会のことです。
少子高齢化により、生まれてくる子どもの数が減少する一方で高齢者の死亡数が増加することから、以前から問題視されています。
内閣府が発表した資料によると、今後日本での人口減少は加速度的に進行していくものと予想していて、「日本の将来推計人口」では、2050年には現在よりも約2,700万人減少して、約1億人になると推計しています。
限界集落
限界集落とは、過疎化などで人口の50%以上が65歳以上の高齢者になり、冠婚葬祭などを含む社会的共同生活や集落の維持が困難になりつつある集落が対象となる問題です。
2005年に農林水産省が調査した結果によると、全国で1,403集落が存在すると推定されています。
出典:農林水産省 地域社会・農村地域の現状と課題 イ 農村の集落機能の状況
年金問題(年金制度崩壊)
年金問題とは、少子高齢化が原因で高齢者(年金受給者)の比率の急増と、積み立てられた年金原資の運用利回りの低下で公的年金の運営状況が悪化している問題のことです。
現在は現役世代の3人で受給者の1人を支えている状況ですが、このまま少子高齢化が進めば、現役世代の2人で1人の受給者を支え、さらに進めば1人の現役世代で1人の年金受給者を支えることとなる可能性があり、そうなれば年金制度が崩壊する可能性があると言われています。
耕作放棄地
農林業センサスの定義によると、耕作放棄地とは、以前耕地であったもので、過去1年以上作物を栽培せず、しかもこの数年の間に再び耕作する考えのない土地と定義づけられています。
耕地を放置することによって、雑草や害虫の増加、洪水災害時の危険増加、廃棄物の不法投棄増加などに繋がることから問題視されています。
ハラスメント
ハラスメントとは、簡略的に言うと嫌がらせのことで、行っている本人の自覚有無に関係なく、相手を肉体的、精神的に傷つける言動、行動のことを指します。
以前からパワハラやセクハラなどのハラスメントが社会問題として、メディアに多く取り上げられていましたが、執筆時点でも多くのハラスメント問題が顕在化しています。
最近だとマタハラ(マタニティハラスメント)や、モラハラ(モラルハラスメント)などがあり、ハラスメントが多様化しているのが現状です。
シングルマザー(母子家庭)の貧困
母子家庭とは、離婚や死別などの様々な理由により、母親だけで子どもを育ててる家庭のことをいい、母子家庭の母親をシングルマザーと言います。
男女共同参加局の発表によると、母子家庭の推移は年々上がっており、2016年時点で、約123万世帯にのぼります。
ひとり親世帯の平均年間収入は父子家庭の場合は420万円、母子家庭は243万円となっており、母子家庭の方が半分近く少なくなっています。
出典:男女共同参加局 母子世帯数及び父子世帯数の推移
出典:厚生労働省 平成28年度全国ひとり親世帯等調査結果
自殺
世界との比較では、WHOの2016年度の統計によると、日本人の自殺者数の順位(人口10万人あたり)は172ヶ国中14位(18.5人)と高い位置で、性別に見ると男性17位(26.0人)、女性8位(11.4人)となっています。
2003年のピーク時と比べると減少傾向ですが、現在でも深刻な社会問題として認識されています。
大規模自然災害
大規模自然災害とは、自然災害により被害が広範囲にわたり、復興までに長時間を要し、被災地内の努力だけでは解決不可能なほど著しく地域の生活機能、社会維持機能が障害されるような災害のことを言います。
よく話題に上がるものとしては、首都直下型地震や東南海トラフ地震、富士山噴火でしょうか。
世界最大の保険会社である英ロイズがケンブリッジ大学と共同で実施した都市リスクの指標(紛争や災害の脅威を試算したもの)では、リスクが高い都市として東京が第1位、大阪が第6位となっています。
近年政府は国土強靭化対策を進めようとしていますが、財政などの限界もあり、安心できる状況とは言えない状況です。
老老介護・認認介護
老老介護とは、高齢者の介護を高齢者が行うことです。主に65歳以上の高齢の夫婦や親子、兄弟などのどちらかが介護者であり、もう一方が介護される側となるケースを指します。
認認介護も同様に、高齢の認知症患者の介護を認知症である高齢の家族が行うことです。
介護は肉体的にも精神的にも大きな負担となることから高齢者、認知症患者同士の介護は共倒れとなってしまう可能性があると懸念されています。
東京一極集中
東京一極集中とは、社会における資本、資源、活動が東京都区部あるいは南関東(狭義の首都圏に当たる東京都本土、神奈川県、埼玉県、千葉県)に集中している状況を言います。一極集中による問題は下記のようになります
- 人口や資産の集中によるリスク
- 首都中枢機能への影響としてのリスク
- 地域・地盤の脆弱性によるリスク
出典:内閣官房国土強靱化推進室 「東京一極集中リスクとその対応」について
国土交通省の資料によれば、「洪水・嵐・高潮・地震・津波により影響を受ける可能性がある都市圏」として、災害に対する総合的なリスクは、東京・横浜圏が最も高いと評価されています。
出典:国土交通省 今後の国土交通行政が向き合うべき課題と方向性
LGBT
LGBTとは、
- 女性同性愛者のレズビアン(Lesbian)
- 男性同性愛者のゲイ(Gay)
- 両性愛者のバイセクシュアル(Bisexual)
- 生まれた時の性別と自分で認識している性別が異なるトランスジェンダー(Transgender)
これらの頭文字をとったモノで性的少数者のことを言います。
約100人に7~8人の割合でLGBTの人がいると言われており、LGBTと言っただけで会社採用を断れたり、職場や学校で嫌がらせにあったりと言った人権侵害や差別が社会問題となっています。
独居老人(高齢者の1人暮らし)の増加
独居老人とは、1人暮らしで日常生活を送っている高齢者のことを言います。
高齢者の中では定年退職などにより無職であったり、地域社会との接点を持たないケースがあり、その場合は社会的孤立が原因で、孤独死や悪徳商法の被害者になるなど、様々な問題が発生してしまいます。
財政的幼児虐待
財政的幼児虐待とは、現在の世代が将来世代に社会保障費などの財政負担を押しつけることです。
高齢世代ほど負担が軽く、若い世代やこれから生まれてくる将来世代ほど負担が重くなるという世代間格差が存在します。
将来世代は、現在の世代が作った借金の重い負担を、生まれた瞬間から背負わされているのです。
このような状態を、一部の社会経済学者が財政的幼児虐待と呼んでいます。
待機児童
待機児童とは、入園条件を満たした子育て中の保護者が保育所または学童保育施設に入園申請をしているにもかかわらず入所できず、入園待ちしている状態の児童のことを言います。
厚生労働省によると、令和元年10月時点で約4万人の待機児童がいると発表しています。
出典:厚生労働省 令和元年10月時点の保育所等の待機児童数の状況について
待機児童が社会問題となった背景には、単純に保育施設の不足だけでなく、女性の社会進出や都市部への人口集中、保育士などの人手不足などがあると言われています。
保育施設の建設も国や社会福祉団体が進めてはいますが、近隣住民の建設反対運動などもあり、なかなか難しい問題となっています。
食料自給率
食料自給率とは、国内の食料供給に対する国内生産の割合を示す指標になります。
農林水産省によれば、2018年の食品自給率は37%と発表されており、シンプルに考えればその他63%は海外からの輸入が占めているということになります。
食料自給率が低いことによる問題点としては、輸入元の価格高騰や生産量減少による輸入不可のリスクです。
輸入元に左右されるような状況だと、災害時などに食料品が行き渡らないという懸念があります。
食品ロス(フードロス)
食品ロスとは、本来食べられる食品なのに捨てられてしまう食品のことを言います。
日本における食品廃棄物は年間600万tと言われており、食料資源や地球温暖化の観点から近年社会課題として認知されています。
出典:農林水産省 食品ロスとは
万引き
日本全国における万引き被害額は1日あたり約12億円、年間で約4,600億円と言われています。
この被害額は世界で見てもアメリカに次いで世界2位にランクインしており、国内における社会問題となっています。
更に実際に検挙されている被害は約1割と言われており、約9割の万引きは検挙されていないとのことです。
一昔前は万引き=若者がするというイメージでしたが、年々高齢者による万引き被害が増加傾向のようです。
晩婚化・未婚化
厚生労働省によれば、日本の過去最高の婚姻数は、1972年の1,099,984組と発表しています。
そこをピークに婚姻数は年々低下傾向で、2018年の婚姻件数は586,481組と、ピーク時と比較をすると、50万組以上も減少をしている結果になっています。
晩婚化・未婚化の原因としては
- 経済的不安
- 出会いの減少
- 恋愛、結婚への憧れの消失
上記の原因が挙げられます。
また、非正規雇用の増加、収入の格差、年金問題による将来の不安から、結婚したくてもできないケースも増えています。
老後破産
老後破産とは、定年退職後の年金生活をする中で破産してしまい、生活が困難な状況になることを言います。
また、高齢者が貧困により、破産するしかない状況に追い込まれている状態のことも意味します。
現在16人のうち1人が老後破産の状況に陥っていると言われており、独居老人(高齢者の1人暮らし)の場合だと、3人に1人が老後破産状態になっています。
老後破産の原因として、生活水準に合わない収入、住宅ローンなどの借り入れ費用、医療や介護サービスの費用などが挙げられます。
ジェンダーギャップ(男女格差)
ジェンダーとは男性、女性と言った性別による分類のことを意味し、ジェンダー格差とは性別による格差のことを言います。
日本ではジェンダー格差が社会問題化したことにより、男女雇用機会均等法が1986年に施工された経緯があります。
しかし30年以上が経った今でも、日本のジェンダー格差は149ヶ国中110位と世界の中で下位のほうにランクインされています。
背景としては、男女間の収入格差や諸外国と比べて女性管理職の少なさなどが問題として挙げられています。
日本の借金
現在日本の借金は総額1,200兆円に達すると言われており、世界1位の借金大国となっています。
税収を生み出す元となる国の経済規模(GDP)に対して約2倍以上の借金を抱えているということになります。
日本の借金に対しての最後の手段として、国自らが紙幣を印刷し、国債による債務を返済すれば財政破綻しないと考える案もありますが、日本の借金は年々増えていっており、近い将来日本は財政破綻すると考える意見も少なくありません。
ワーキングプア
ワーキングプアとは、正社員並み、あるいは正社員としてフルタイムで働いてもギリギリの生活さえ維持が困難、もしくは生活保護の水準にも満たない収入しか得られない人々のこと指し、働く貧困層と言われています。
ワーキングプアの問題点としては、過労死や自殺が挙げられます。フルタイムで働いてもお金が不足している場合は、他の仕事を増やして体を酷使します。お金がなく生活に苦しいとメンタル的に追い込まれてしまう人もいるでしょう。
国民医療費
国民医療費とは、日本が国民に対して医療にかけた年間費用の総額のことで、年々増加していることが社会問題となっています。
厚生労働省によれば、2000年には30.1兆円だったのが2018年には43.3兆円にまで上がってきており、年々増加傾向にあるようです。
増加している要因としては様々な理由があると言われていますが、高齢化社会の加速が医療費増加の原因になっていると言われています。
空き家
総務省によれば、2018年10月時点で総住宅数は6,240万戸で、その内の848万戸が空き家と発表しております。
高齢者の介護施設や子ども宅への転居などが理由で、年々増加傾向にあると言われています。
空き家に関しては、動物の住み着きや虫の発生、放火など犯罪のリスクもあり、問題視されています。
人手不足
日本国内では、2009年を機に製造業、建設業、卸売業、小売業、サービス業の全業種で、人材の過不足数がマイナス域に転じていると中小企業庁が発表しています。
人手不足は企業の成長を阻害するだけではなく、日本経済全体の停滞にも繋がります。
絶滅危惧種
絶滅危惧種とは、生息している数が減っていて絶滅が危惧されている生物種のことを言います。
絶滅の恐れがある野生生物の名簿のことをレッドリストと言い、日本では環境省が作成しています。
環境省が2020年にレッドリストに掲載した生物は全部で8,535種、そのうち絶滅危惧種と呼ばれる生物は3,716種もいます。
マイクロプラスチック(海洋プラスチック)
マイクロプラスチックとは直径5ミリメートル以下の小さなプラスチックのことを指します。
ポイ捨てやごみ処理施設へ輸送される過程で、大量のプラスチックごみが海中内に漂っているのが社会問題となっています。
世界で流通されている食塩を調査したところ、約90%以上の食塩の中からマイクロプラスチックが発見されたとの事例があります。マイクロプラスチックは海洋生物への悪影響だけでなく、人々にも悪影響をもたらします。
高齢ドライバー
日本における高齢者の交通事故は年々増加傾向にあります。高齢になると判断力の低下が原因で、事故を起こす可能性も高くなります。
ブレーキとアクセルの踏み違いや、高速道路の逆走などと言った交通事故がメディアに報道されて見かけることも増えてきました。
解決法として、免許の交付に年齢制限を設けたり、免許返納を推奨する意見も見受けられますが、地方などは車がないとそもそも生活や移動が困難なケースがあるので、簡単には解決できない問題となっています。
異常気象
異常気象とは、気象庁の定義によると気温や降水量が過去30年にわたって観測されてなかったほど著しく高いか、もしくは低い値の場合を言います。
人為的要因としては、二酸化炭素の増加やオゾン層の破壊による地球温暖化です。
異常気象による、豪雨や暖冬、猛暑が原因で農作物、動物や植物などに悪影響を与えるとして社会問題になっています。
インフラ老朽化
日本の道路、橋、トンネル、水道などのインフラの多くは1960年の高度経済成長期に整備されたため、今後老朽化(建設後50年以上経過)して維持管理・更新が必要になるインフラが一斉に増えていきます。
老朽化したインフラは、地震などの災害をきっかけに使用停止になる事例が近年多発しています。
インフラの更新費用は今後莫大な費用が掛かると言われており、国や地方自治体では予算不足のために実態調査すらできず、老朽化を放置せざるを得ない状況に陥っています。
これらの状況により、中には長期間に渡って適切な点検がされておらず、すぐにでも対応しなければ崩落などの危険性が高い物も存在してしまっているのが現状です。
ブラック企業
ブラック企業とは会社経営において人を大量に採用し、過重労働、違法労働、パワハラなどによって使いつぶし、次々と離職に追い込む企業のことを言います。
劣悪な労働環境を労働者に対して強いることにより、肉体面、精神面で追い込まれて自殺するケースもあり、社会問題として認知されています。
国や市民団体などが色々と対策を進めてはいますが、完全には無くなってはいない状況です。
あおり運転
あおり運転とは、極端に後方から車間距離をつめたり、意味のないパッシングや急停止をしたり、故意に特定の車両の運転を妨害する迷惑行為です。
運転をする方の大半が一度はあおられた経験があると言われています。
2020年6月30日より「妨害運転罪」が創設され、あおり運転に該当する違反行為や罰則が以前より明確になりました。
しかし現在でも多くのあおり運転に関する事件がメディアで報道されている状況です。
消滅可能性都市
消滅可能性都市とは、人口流出、少子化が進んでしまい、存続できなくなるおそれがある市町区村を指します。
民間の有識者らでつくる日本創成会議が2014年に指摘したもので、定義としては「2010年から2040年にかけて、20~39歳の若年女性人口が5割以下に減少する市区町村」となります。
消滅可能性都市は人口減少が要因であると言われていますが、前述にもある少子高齢化や東京一極集中などの様々な問題が複雑に絡み合った社会問題です。
個人情報の漏洩
個人情報漏洩とは、「個人情報を保有する者」または「個人情報に該当する者」の意図に反して、個人情報そのものが第三者に渡ってしまうことを指します。
個人情報の漏洩は本人のみではなく、家族や友人などにも被害が及んでしまうケースがあるため、深刻な社会問題として認知されています。
異物混入
異物混入とは本来入っているはずのない物が製造過程で混入する問題のことです。
多くの食品製造企業が異物混入に対して対策を行っていますが、完全に防ぐことは非常に困難と言われています。
金属などの異物は金属検知器を設置することで発見することは可能ですが、人によって製造されている限り、髪の毛や包装材などの混入や、害虫駆除を行っても原材料についた虫などを完全に取り除くことは困難なのが現状のようです。
中には除けて食べる消費者もいるようですが、異物の種類によっては危険な場合もあるので、メーカーや商品を購入した店舗などに問い合わせが必要と言われています。
特殊詐欺
特殊詐欺とは、犯人が親族や公共機関の職員等を名乗って被害者を信じ込ませ、現金やキャッシュカードを騙し取ったり、医療費の還付金が受け取れるなどと言ってATMを操作させ、犯人の口座に送金させる犯罪のことです。
中でも振り込め詐欺の被害額は300億以上であると言われています。
また特殊詐欺の多くが、反社会勢力の資金源となっているとのことで、深刻な社会問題として認知されてきています。
ひきこもり
ひきこもりとは、厚生労働省の定義によれば「仕事や学校に行かず、かつ家族以外の人との交流をほとんどせずに、6か月以上続けて自宅にひきこもっている状態」のことを指し、ひきこもりのいる世帯数は約32万世帯あるとされています。
一昔前までは、ひきこもり=若者というイメージがありましたが、近年ではひきこもりの高齢化が増加しており、そちらも大きな社会問題となっています。
終わりに:日本が抱えている社会問題(社会課題)とは?
ここまで日本が抱えている社会問題を紹介してきました。
現在日本は他の国が経験したことのない、少子化や高齢化が起因となっている社会問題と直面している状況です。
これらの社会問題に向き合い、みんなで協力して対応していかなければ、苦しい未来が待ち受けているでしょう。
他人事ではなく、自分ごととしてこれらの社会問題に向き合っていきましょう。
これらの社会問題の解決に向けたヒントや取り組み、この記事で紹介されていない国内における問題などがあれば、当サイトの提案フォーラムに投稿してみてください。
最初は少数な提案意見でも、みんなの声が集まれば、大きな声として社会に届くかもしれません。